Wantedly Peopleについて、Wantedlyに行って聞いてきた


シンジです。利用規約がアレだった名刺管理サービスのWantedly Peopleですが、例のブログ公開直後に利用規約は書き換わり、マーケティング責任者からクッソ長いメッセージが届き、とりあえず飲みに行くことになり、あーだーこーだ言ったうえでWantedly本社に乗り込んできたのでそのお話です。

あの利用規約なんだったんすか?

逆瀬川さん「僕が作りました。全く悪意は無いです。悪用とかするつもり無いです。本当に申し訳ありません。。。」

シンジ「でもすぐ規約を直しましたよね」

逆瀬川さん「すげー怒られました。もう2度としません。もっとユーザーの気持ちを大事にしなければならないと心に誓いました。ほんとごめんなさい。」

と言うわけで利用規約問題は解決していたのであった。

Wantedly Peopleのテクノロジー

話しを聞けば聞くほど、この人ちょっと頭おかしいのかな(いい意味で)って思う人、相川さんが細かく説明してくれました。

複数の名刺を一斉同時検出する技術

Wantedly Peopleの最大の特徴は、スマホから名刺をスキャンさせるときに、複数の名刺を一瞬で同時にスキャンするところにあります。

まず名刺を並べます。

読み取りを開始すると、横線の分析から始まります。

次に縦線。

この時点で名刺の輪郭や、文字の位置を特定しています。

まさにそれが「名刺」であることを確定させます。

完全にデジタル化された名刺データが完成するというわけです。

C++で書いた

相川さん「最初はPythonで書いてたんですけど、なんか書いてるうちに、これC++でも良くねって思ってきて、C++にしました。おれそういやC++書けるじゃんって思い出した」

シンジ「でもiOSとかってSwiftですよね」

相川さん「そうなんですよ、だからなんかウチのエンジニアがうまいことやってくれるんですよ」

シンジ「そこ大変そうじゃないですか?」

相川さん「うん、でもなんかいい感じになってますねwww」

CってことはVisual Studioですか?

相川さん「あー。僕あれなんですよ。普段SublimeTextなんですよねwww」

シンジ「え、VSとかXCodeはどうしたんすか」

相川さん「実は昔はTeraPadがメインだったんですよ。でもMacにしたので、使えないなってなって。じゃあSublimeTextがいいかなって感じで。あ、そうそう、コードのプロファイリングしたくてこの前XCodeはじめて使ったんですけど、あれすっごい便利ですね!」

シンジ「最初から使ったらいいと思います」

画像認識エンジンは全てフルスクラッチ

シンジ「機械学習とか深層学習ってライブラリいろいろあるじゃないですか。どれ使ってるんですか?」

相川さん「どれも使ってないんですよ。全部自分たちで作りました。」

シンジ「まじすか?クッソ大変じゃないすかそれ」

相川さん「そうなんすけど、どのライブラリも使い物にならなくて、結局自前で作り始めたらそれが最高だったんですよね」

シンジ「使い物にならないって、遅いとかですか?」

相川さん「そうです。スキャンして解析するまでに4秒とかかかるんですよ。4秒はきついなって。でもチューニングして0.5秒まで持ってったんですよ。」

シンジ「ってことは自前のは0.5秒よりも速いってことですか」

相川さん「はい、0.1秒で解析します」

シンジ「これだけ同時に、瞬時に解析するとなると、スマホのCPU負荷やばくないんすか?」

相川さん「そうなんですよ、なので0.1秒だとCPUフルフル食っちゃうので、あえていまは0.3秒までWait入れることで負荷量を抑えてあります。なので実装では0.3秒で解析完了するようになっています。」

解析は分かった、画像加工もフルスクラッチしてる

相川さん「ある日社内で、撮った写真が汚いって言われたんですよ。すごく傷つきました。もう悲しくて、その日は午前2時までコード書いてました。」

シンジ「なんのコード書いてたんですか」

相川さん「デザイナーに、写メした名刺をAdobeのPhotoshopで綺麗にする過程を見せてもらったんです。それを自分でコード実装しました。」

シンジ「さらっと言いますね」

相川さん「いや、一般的にはどうしてるのか分からなくて、探すよりも書き始めたらできちゃったので、まいっかなーって感じで」

Wantedly Peopleの今後と謎の報奨金

・裏面撮るのは辞めようかな。両面撮影。紐付けむずかしいす。

・撮った名刺データをPC側で修正したい。Webインターフェース。

・影の認識がマジむずかしい。影消せない。無理。影無理。影を取れるプログラム書いてくれるなら50万払ってもいい。もう影まじ無理。とりあえず50万。すごい頑張ったらもっと払えるかも。

というわけで影の処理を実装できる人はWantedlyさんに連絡してあげて下さい(マジっぽい

意外と中国で使われてる

何も考えず世界展開してみたら、漢字だから精度がいいのか、中国語ネイティブアプリ作ろうか思いつきで計画中。らしい。

アプリすげえと思った

Wantedlyさんは「人と人を繋げる」という部分をとても大事にしていることも分かったので、Peopleの技術はもちろん、これをプラットフォームとして展開していければ、中小企業だけでは無くて、エンタープライズでも使える物になっていきそうだなって思いました。

名刺は会社の資産、それはそうなんだけど、個人として築き上げてきた資産の側面もあるし、その辺と戦ってるんだろうなって。退職したら、名刺で繋がってた人達との面識が無くなるわけじゃないし、関係が切れるわけでもないわけで。「覚える」のは難しいかもしれないけど「忘れる」ほうがもっと難しい。

間違いないのは、この人達、開発速度が尋常じゃ無いので、そういった意味での期待感は煽られました。